丸栄タオル株式会社様

街からパワーをもらう。そんな出店を目指した。
「今治浴巾 代官山店」は、銀座、丸の内、横浜元町、二子玉川に続く5店舗目の直営店となります。

「今治浴巾 代官山店」ですが、お陰様で連日沢山のお客様に足を運んで頂いており、代官山という土地柄もあってモード寄りのお洒落な方々も多いですね。
自社の他店と比べ、若い方や男性客が多いのも特徴です。ありがたいことに、「今治浴巾」を指名買いして下さる方も多く、感度の高いお客様が、仕事場や住まいがお近くということで代官山店に立ち寄られていくケースも増えてきました。

大きく2つの条件で、候補物件をリクエスト。
第一に、その土地自体が雰囲気を持っていること、つまり街の名前で人が集まることが条件です。
スーパーブランドのように知名度がないので、街からパワーをもらう必要があります。東京という大都会の中で、街自体に個性があることもポイントの一つですね。

古き良きものづくりと、こだわりある丸栄タオル独自開発のオリジナル商品を伝えたいという思いから生まれたのが『今治浴巾』です。このブランドイメージを東京の方々に伝えるには、カジュアルな街や新興住宅のような街では合わない。ステータスがあって、お洒落な人の集まる街へ出店すべきと考えました。当初は新宿なども検討しましたが、中村さんのアドバイスもいただき、今回は代官山、青山、表参道といったエリアに絞りました。

第二に、路面店を出すことが希望でした。工場直営ブランドを浸透させていくために、店舗の自由度があり、認知性や視認性の高い路面店にしたかったのです。
百貨店や商業施設にテナント出店する手もあるのですが、内装や運営面でルールが厳しかったり、他テナントとの差別化が難しかったりと、自社ブランドの存在感が薄まってしまう恐れがあるので、路面店という形態にこだわりました。

この二つの条件を満たしながら、賃料とのバランスが取れた物件、つまりコストパフォーマンスに優れた物件を探していただきました。店舗を長期間経営していくためには、幾ら良い立地だからといっても、無暗に高額な賃料を払い続ける訳にはいきませんからね。

我々のブランドのために、本気で良い物件を探してくれる会社を選んだ。
言い方が悪いですが、具体的に物件探しをしようとすると、不動産業者の方々は手あたり次第に空き物件情報を送りつけてきますね。
やみくもに大量の物件情報を送られてきても、こちらは見る気もしない。その点、コルレオーネ社の中村さんは、元々アパレル業界ということもあり私共の望む店舗の理想像を的確に把握し、物件もピンポイントで紹介してくれました。
まさにプロの目利きというやつですね。ショップオーナーの立場からすると、本気で検討したい候補物件は自分で足を運びますし、徹底的に周辺環境などを調べるので手間と時間が非常にかかるのですが、このプロセスが省けるパートナーの存在は大きかったですね。

当然のことですが、出店する物件を決めて契約すれば家賃が発生します。ショップ準備からオープンまで計画を急ピッチで進めなければなりません。
私共は、ものづくりやMD(マーチャンダイジング)に関してはプロなので、店舗にあった商品選定や開発は進められます。一方、具体的な店舗デザイン(内外装)、スキルを持った販売スタッフの調達、オープン後のプロモーション戦略といったことは業者の選定も含めてかなり時間がかかってしまいます。出店エリアのアドバイスから始まり、実際の物件紹介、店舗デザイン計画、オープン後の運営まで様々なサービスを提供してくれるプロフェッショナルがいて欲しいなと思います。コルレオーネ社の「東京アンテナショップ不動産」には、そこを期待しています。

地方の中小企業こそ、東京に路面ショップを出すべき。
伝統ある今治タオル産業の中で、私ども丸栄タオルは地方の一下請け工場に過ぎませんでした。
特に海外製品との戦いなどは、会社にとっての死活問題でした。そんな中、社長の村上は、銀座に路面店ショップをオープンさせることを決意しました。2007年のことです。

お客様への直接販売を行うことで、さまざまな可能性が見えてくるとの判断からです。


路面ショップというのは、それ自体がショールーム機能を持ち、宣伝効果も果たしてくれます。店舗がきっかけで、大手ホテルからの引き合いもありましたし、海外からのお客様とのビジネスが始まることもあります。
ちなみに当社では、いわゆる業界展示会に出展することを止めました。数日間の展示会に出て、大量の関係者と名刺交換するのは良いのですが、実際のビジネスになかなか結び付かない。その予算を直営店の販売戦略に活用した方が有効なのではないかと考えています。

以前、私は商社マンでしたので、イタリアで10年ほど仕事をしていました。そこで知ったことは、「本当に良いモノを作れば、世界中のどこでも買ってもらえる。」ということです。現在のスポーツ界も同じですね。優秀な選手は世界に出る。

日本の一地方に留まるのではなく、世界中のどこにでも販売チャンスが出てきていることを実感しています。東京に店を出しているのも、ニューヨークやパリと同等のグローバル市場としての一都市であるという意識です。

ネットの時代だからこそ、リアルにブランドを感じてもらえるショップを。
ネット時代の中で、アパレルや雑貨ブランド全体のeコマースへのシフトが進んでいますが、リアル店舗を持つことで、実際の商品に触れて品質を実感していただき、信頼を獲得することができます。その結果、当社ではネット販売の売上も一緒に上昇しています。
ショップを持つということは、
「逃げも隠れもしません。常にオープンにお客様と向き合っています。」
という強い志を示していることだと自負しています。